天外塾は当初、経営者が指示・命令をやめて、社員に全面的にデシジョンをゆだねる「フロー経営」をお伝えする経営塾として2005年からスタートしました。
そのベースにあったのは、創業期のソニーの経営と、チクセントミハイという心理学者が提唱した「フロー理論」でした。
「フロー」というのは、無我夢中で何かに取り組んでいるときの特殊な精神状態ですが、しばしば奇跡を生みます。
上司からの管理・干渉が少なく、完全な自主性が保証されると人は「フロー」に入れるのです。
創業期のソニーは、社員が「フロー」に入れる環境を整備したので急成長しました。
ところが、天外塾で経営者たちに原理をお伝えしてご理解いただいても、中々「フロー経営」を実行できません。
「何故かな?」と、よくよく観察すると、経営者は一般の人に比べて、自らの内側にある「葛藤」が強いことがわかりました。
その「葛藤のエネルギー」を上手に「戦いのエネルギー」に昇華して、経営しているのです。
葛藤が強いと、自分が先頭に立って戦っていないと精神が不安定になります。
そのため、従来の「管理型の経営」はできても、社員に全面的に任せてしまう「フロー経営」はできないのです。
そこで天外塾は、「葛藤の解消」をサポートする塾に次第に変身していきました。
様々な瞑想ワークを駆使して葛藤が減ると、多くの塾生がごく自然に「フロー経営」が出来るようになっていきました。
「フロー経営」や「ティール組織」の鍵は、経営者の意識の変容です。
天外塾では、「塾生個人の意識の変容」と「組織の変容」の両方をサポートいたします。
※天外塾は通常6日間で開催しておりますが、札幌開催では、特別に4日間の開催をしております。
天外先生は、2005年の最初の天外塾を開催されており、その際天外塾に参加していたある塾生が不思議な体験をしました。
15年前に亡くなっていた父親に対する憎しみを解消する瞑想を一か月間続けたところ、いま直面している様々な「不都合な現実」が次々に解消していったのです。
(このことから、『たとえ親が亡くなっていても、親のモンスターは心の奥底に生き続けており、人はそのモンスターに支配されて生きている』ということが良くわかりました)
瞑想ワークなどにより、モンスターがおとなしくなると、いま目の前で起きている「不都合な現実」が次々に消えていきます。
ちょっと信じられないような話ですが、同じような現象は数限りなく起きており、天外塾ではむしろ常識化しております。
心理学では、このような「葛藤の解消による意識の変容」を「実存的変容」と呼んでおります。
2018年1月に、F.ラルー『ティール組織』が刊行され、ベストセラーになりました。
人類の意識が新しいステージ(the Next Stage of Human Consciousness)に達した結果、上下関係や指示命令がなく、一人ひとりの自主性が尊重された生命体のような組織運営「ティール」が出現してきた、という内容です。
そして実は、「ティール」に向かうための意識の変容が、まさに「実存的変容」なのです。
天外塾は、F.ラルーより13年も先駆けて、塾生が「ティール組織」へ向かうためのサポートをしてきたことになります。
事実、「自然(じねん)探求ダイアログ」セミナーの講師もお願いしている武井浩三さんなど、受講生の中から「ティール組織」の実践者が大勢出ております。
天外塾では、塾生の「実存的変容」をサポートすることで「行動(Doing)のマネジメント」から「存在(Being)のマネジメント」へ移行するお手伝いをいたします。
通常は、組織の課題を把握したら、それをいかに改善するか、知恵を絞って実行することが求められます。
これが「行動(Doing)のマネジメント」です。
ところが天外塾では、経営者が改善の音頭を取るのではなく、現状を明らかにし、情報を公開し、社員が自主的に改善に向かうのを待つのです。
これが「存在(Being)のマネジメント」です。
「行動のマネジメント」の方が、明らかに結果は早く出ます。
ところが、社員には「やらされ感」が残り、一向に成長せず、改善は短期的で、すぐにだれてきてしまいます。
そうすると経営者は知恵を絞ってまた次の施策を打たなくてはいけません。
それを延々と繰り返してきたのが従来のマネジメントでした。
だから、経営者は超多忙になります。
対して「存在のマネジメント」では、経営者が動かないので、社員が自主的に動きます。
それは社員の成長につながり、経営者が何もしなくても、体質がひとりでにどんどん強化されていく組織になります。
これこそが、「フロー経営」、「ティール経営」などの新しい経営の特徴なのです(ティールでは、経営者という概念そのものがなくなります)。
では、どうやって塾生の「実存的変容」をサポートしていくのか?
現在の形に至るには、いくつもの貴重なご縁と発見、試行錯誤、そして塾生の実践による工夫と検証がありました。
実は天外は、1997年から医療改革に取り組んでおり、病院に代わる概念として「ホロトロピック・センター」を提唱しております。
ホロトロピック・センターには、まず「一般の人が病気にならないようにケアすること」、そして「病気になった場合には、治療だけではなく、患者の『実存的変容』を秘かにサポートすること」というミッションがあります。
その背後には、心と身体の関連に着目し、心療内科などを開拓した池見酉次郎医師(1915~1999)の「患者の『実存的変容(転換)』により、癌の自然緩解が起きる」という発見があります。
池見医師は、「癌の治癒のための、実存的変容」と位置付けました。
しかし天外は、逆に「重篤な病気が、実存的変容のきっかけになる」ということに着目したのです。
「実存的変容」のサポートをしたからといって保険の点数はつきませんし、秘かにサポートするので患者にも言えず宣伝にも使えません。
つまり医療者にとって何の実利的なメリットもないのです。
それにもかかわらず、このミッションは大勢の医療者の賛同を得ることができました。
とはいえ、「実存的変容」のケアなど医学部でも習っておらず、誰もどうしたらよいかわかりません。
そこで、ハワイで隠遁生活を送っていた伝説のセラピスト・吉福伸逸(1943~2013)を引っ張り出し、2003年から6年間にわたって毎年数回のワークショップを開いていただきました。
その後、2005年から「天外塾」を始めると、経営者にとっても「実存的変容」、すなわち「葛藤の解消による意識の変容」が大きな課題であることがわかりました。
その証拠に、名経営者といわれる人のうち多くが、重篤な病気を克服した経験をされています。
病気で「死と直面」することで、変容が進み、経営者として生まれ変わっているのです。
しかし、当たり前の話ですが、「変容のために癌になりましょう」という訳にはいきません。
そこで天外塾では、医療改革で吉福伸逸から学んだことをベースに、様々な瞑想ワークを行ってきたのです。
上述の「親子の葛藤」だけでなく、様々な葛藤に対する瞑想法が、塾生達の実践でさらに工夫され、内容が充実してまいりました。
また天外は、2000年にアメリカ・インディアンの長老から「聖なるパイプ」を拝領し、インディアンの社会では長老に列せられています。
天外塾の瞑想ワークには、この長老から授かった叡智も豊富に入っています。
2006年まで42年間ソニーに勤務。その間、CD(コンパクトディスク)、NEWS(ワークステーション)、AIBO(犬型ロボット)などの開発を主導した。
その後、ソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所(株)所長兼社長などを歴任。
現在、医療改革、教育改革、企業経営改革などに取り組んでいる。
2014年より、ブラック企業の正反対の、社員を大切にしている企業を表彰する「ホワイト企業大賞」を推進。
2005年より経営者を対象に「天外塾」を開講するが、次第にすべての人の意識の変容と、社会の進化を加速することを主眼にした塾に変わっていっている。
他、瞑想や断食を指導。著書多数。
会場 | ※開催場所は札幌市内中心部を予定しております。 ※現在以前の会場である道銀ビルは解体のため、開催場所は変更となります。 ※Zoomによるオンライン参加も可能です。 |
---|---|
日時 | 2024年05月18日(土) 13時~17時程度
2024年06月15日(土) 13時~17時程度 2024年07月20日(土) 13時~17時程度 2024年08月17日(土) 13時~17時程度 |
参加費 | 200,000円(税込) |
定員 | 24名 |
持ち物 | 筆記用具 |
お申し込み方法 | 以下のお申し込みフォームをご記入の上、「送信」して下さい。 |
注意事項 | 開催前の事前入金をお願いしております。 上記以外のご入金後の返金等については、承れませんので、ご理解を頂ければ幸いです。 |
見出し | ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。テキストは「右寄せ」「中央寄せ」「左寄せ」といった整列方向、「太字」「斜体」「下線」「取り消し線」、「文字サイズ」「文字色」「文字の背景色」など細かく編集することができます。 |